About ゴードン・ノースコット事件
ゴードン・ノースコット事件(ゴードン・ノースコットじけん、Gordon Northcott)とはアメリカ合衆国で1920年代後半に発生した連続少年誘拐殺人事件である。別名をワインヴィル(現在のマイラ・ローマ)養鶏場連続殺人事件"Wineville Chicken Coop Murders"と呼ばれている。裁判で有罪になったのは3人の殺害であるが、本人いわく犠牲者は後述のウォルター・コリンズなど20人としている。この事件の被害者の母親の身に起きた出来事をモチーフにした映画が2008年公開の『チェンジリング』であり、一連の犯罪の首謀者・ゴードン役をジェイソン・バトラー・ハーナーが演じた。アメリカで発生した80年近く前の事件であることから、映画の作中では関係者全て実名である。事件の概要1926年、カリフォルニア州リヴァーサイド郡で養鶏場を営むゴードン・スチュアート・ノースコット(Gordon Stewart Northcott)は、カナダのサスカチュワンから当時14歳の甥のサンフォード・クラーク(Sanford Clark)を引き取っていた。1928年2月にラ・プエンテの溝の中で、身元不明のメキシコ人少年の首のない死体が発見された。さらに近所の2人の兄弟がゴードンと一緒にいるところを目撃されたのを最後に行方不明になっていた。9月にロサンゼルス市警察はゴードンの養鶏場を捜査のために捜索したが、そこでメキシコ人少年の頭部を発見した。警察がクラークを追及したところ、ゴードンが2人の少年を性的虐待したうえで撲殺したことを自白した。またゴードンが母親のサラ・ルイーズ(Sarah Louise Northcott)の助けを借りて何人もの少年を誘拐しては、養鶏場に監禁し猥褻行為をした挙句に殺害した後、周辺に遺体を埋めていたことも判明した。警察が捜索したところ骨片しか発見できなかったが、これはクラークの証言では証拠隠滅のために生石灰で処分したためであるというものであった。なお、当時21歳のゴードンは警察が養鶏場を捜索する前にカナダに逃亡していたが、ブリティッシュコロンビア州ヴァーノンで拘束され、カリフォルニアに送還され3人の殺害容疑で起訴された。